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シバコ(耆婆)

タイ医学の歴史上の創始者は、シバコというインドから来た医師ということになっています。彼はブッダと交流を持っていた人物で、サンガというブッダを中心に形成された仏教僧集団の筆頭医師であった人物で「医学の祖」と言われています。タイマッサージの技術を霊感によって導き出しただけでなく、ハーブやミネラルに備わっている癒しの力をも発見しました。今日でも「father of medicine」として尊敬され、宗教的なセレモニーでも登場してきます。

仏教教典によると、シバコ(耆婆)は、ブッダの主治医であり「四部律」には、彼に関するエピソードが6つ書かれています。

  1. シバコの最初の治療は11年間も頭痛を患っていた患者の鼻に酥(バター)で煮た薬を注ぎそれを吐き出させて治したという話。
  2. 痔で困っていたビンビサーラ王を湯を満たした鉄槽の中に座らせて眠らせ、患部を切り取って消毒して完治させた話。
  3. 柱に縛った子供の腹を刀で開き、腸捻転(ちょうねんてん)を治し縫合した話。
  4. 脳手術。頭痛で悩んでいる患者に多量の塩分を含んだ食事の後、酒を飲ませて酔わせ、頭骨を刀で開いて脳を取り出し、酥(バター)と蜜で脳をよく洗い縫合して頭痛を治した話。
  5. 頭痛治療で薬嫌いの王に薬を与える話。
  6. 数日間に渡ってブッダの中に満たされていた悪い体液を香や塗油、水浴などで治した話。

このようにシバコの医療技術は今日でも通用するほど高いもので当時の仏教医学のレベルの高さをうかがうことができます。


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